映画「異人たち」の公開に合わせてNHK-FM『朗読の世界』で原作である山田太一・著「異人たちとの夏」をやっている。
篠田三郎の落ち着いた朗読がすばらしくて毎日放送が楽しみである。
最初は声からNHKアナウンサーの石澤典夫さんがやっているのかと思った。
それぐらい良い声で聴き取りやすくそれでいて年輪を重ねた俳優さんの渋みも感じられる。
登場人物の声色の使い分けも絶妙で物語に没入できる。
一日の終わりに15分。本当に良い時間だ。
篠田三郎といえばウルトラマンタロウ。元祖イケメンヒーロー俳優とも言える。
ずっと端正なマスクのままでお若いから75歳だと知って驚いた。
最近ふと思う。団塊の世代がいなくなったら日本の文化芸能どうなるのだろうと。
篠田三郎のすばらしい朗読も永遠ではないのだなと。
まだ全然お元気だし縁起でもないのだけれど。
あまりに大きな穴が空いてもう戻らないのかもしれないな。
そんなことを考えてしまう。