"グレーゾーン"と言えばお釜の先輩・声優の三ツ矢雄二さんの代名詞ですね。
三ツ矢さんは、「タッチ」の上杉達也役、「キテレツ大百科」のトンガリ役などで
活躍した一流の声優さんです。
お釜全開のキャラクターでありながら「ゲイなのか?」と問われると
「グレーゾーン。」と返し、それにツッコミが入るというくだりが誕生。
テレビタレントとしてもブレイク、一時期はメディア露出がすごかった。
また"グレーゾーン"という表現がとてもキャッチーで面白かったんですよね。
僕もお釜の端くれですが、テレビを見て"だだ漏れじゃん"と笑ってましたね。
この記事にあるように周囲にもほぼカミングアウト状態だった三ツ矢さん。
あえてゲイであることを公表することをしていなかったのは、お兄さんのためだったと聞きなんとも胸が苦しくなりました。
世代的に厳しいところがあったんだろうなと推測。
三ツ矢さんの"グレーゾーン"はお兄さんへのやさしさだったんですね。
一応、関連記事を貼っておきます。三ツ矢さんのインタビューです。
さて、以前から気になっていた鈴木先生を観ました。劇場版のやつ。
ネットでの評判がいいのは知っていたけれど、主演の長谷川博己がそこまで好みじゃなかったのと惹かれる学生キャストもいなかったので見たことはなかったのです。
今回、映画を観て前評判に聞いていたタブーに切り込むはこういうことなのか!といい意味の驚きがありました。
ドラマ本編は一切見てないのでいつか時間があれば見てみたいと思いますが、
確かに切り口が新しい部類の作品ですね。
映画では社会の"グレーゾーン"を排除することで生まれる弊害が描かれていたと思います。
逃げ場をなくした人間の気持ちがどういう風に動いていくのかもなかなかリアルに表現されていました。
"グレーゾーン"をなくした世の中の息苦しさも表現されていた気がします。
白か黒か、はっきりさせたい気持ちはわかります。けれどもそれが進んでいった先に何があるのかも考えなければいけないのだなということを気づかされました。
マジョリティは気づきもしないマイノリティにとっての"グレーゾーン"の重要性。
これは三ツ矢さんの話にもリンクすると思います。
三ツ矢さんの"グレーゾーン"がお兄さんへのやさしさであったように社会にとっても"グレーゾーン"というやさしさが必要なのだと。
まぁ難しいですけどね。多少の余白はある世の中がいいな。