先日観た「ドニー・ダーコ」のような難解なSF作品、「ミスター・ノーバディー」。
2009年公開。日本公開、2011年。259分。監督 、ジャコ・ヴァン・ドルマル。
難しい話は分からないのだが、自分の人生については考えさせられた。
人は毎日大なり小なりさまざまな選択をしながら生きている。
そして、そのひとつひとつがその人の人生を構成する要素になる。
僕の場合、多くの地方ゲイがするであろう都会に出るということをしていない。
その理由はお金だったり時間だったりしがらみだったりで。一言では言えないが。
例えそれが消極的にせよ、僕は地方に残るということを選択したのだ。
この選択が正しいとか間違いだとか誰も何も言えないしわからない。
結局は自分と向き合い、答えを出していくしかない。
映画の中盤辺りに"何も選択しなければ、無限の可能性が広がる"というセリフが出てくる。選択の場面を先延ばしし続けていれば可能性は保たれる。
しかし、それはファンタジーであり、現実の直視はできていない状態だ。
モラトリアムの長期化はニート・引きこもり問題にもつながると思う。
誰もが現実を突きつけられるのが怖いのだ。
この国の年金制度やなんだってとっくに選択の場面は訪れている。
現状では選択ができている社会であるとは言い難いと思う。
どういう未来になっていくのか、僕の小さな選択が影響するかもしれない。
今生きている人間としてひとつひとつの選択に真面目に向き合おうと思った。
主演のJared Leto(ジャレッド・レト)は、造形的に綺麗だなと思う。絵的に映えるブルーアイズと適度な小動物的魅力。Jared Letoのプロモーションビデオという見方もできるこの作品。何パターンものJared Letoを一気に楽しめるので、気になる方は見て損はないと思う。
ちなみにJared Letoはロックバンド・Thirty Seconds To Mars (30 Seconds To Mars)のフロントマンとしても知られている。
Thirty Seconds To Mars - The Kill (Bury Me) (Official Music Video)
ラウド・ロックって感じなのかな。激しい感じ。