2000年3月31日。今や伝説となったアイドル・SPEEDが解散をした日である。
前年の1999年10月05日、緊急会見でメンバー4人はグループの解散を発表。
NHKのニュース7でもトップで報じられるなどそのインパクトはすごかった。
最年少のメンバー・寛子と同じ1984年生まれの僕ももちろんSPEEDのファンだった。
トップアイドルの解散の日とあってその日のテレビはSPEED一色になるはずった。
しかし、午後になり北海道の有珠山が噴火。割とそれどころではなくなった。
僕はこの日が最終回だったフジテレビ系ワイドショー『2時のホント』を見ていた。
(ピーコと鶴丸アナと菊間アナの番組ですごく雰囲気のいい番組で好きだった)
SPEEDのそれまでの活躍を振り返るVTRがたくさん流れると思っていたが、かなりの部分を有珠山の報道に割かれてしまい期待していたほどは流れなかった。
さすがのSPEEDも災害報道には勝てなかった。
一方、その夜のMUSIC STATIONスペシャルで"SPEEDラストライブ"を披露するということで放送直前特番がテレビ朝日では放送されていた。
(本編のはずのSPEEDラストライブは期待していた豪華なものではなく割とあっさりしたものだったので、この特番の方が見応えがあった記憶)
この番組の中で披露されたのが、
僕がラストシングルとしてリリースしてほしかった「April」。大音量注意!
SPEEDは解散直前の2000年3月29日に2枚同時にベストアルバムを発売。
活動期間の1335日を前期と後期に分け、 『Dear Friends 1』『Dear Friends 2』としてリリースした。
この「April」は、後期のヒット曲を中心とした『Dear Friends 2』に収録されている。
ラストシングルとなった「Long Way Home」はR&Bを基調としたミディアムナンバー。とても大好きな曲だがあれだけの活躍をしたSPEEDのラストナンバーとしては寂しすぎた。だから「April」をラストシングルとしてリリースしてほしかった。
SPEEDの卒業ソングとして「my graduation」という大ヒット曲がある。
卒業の場面でもそれなりに歌われたのだろうが、いかんせん詞の内容が男女の恋愛を中心としているので学生が普通に卒業ソングとして歌うのには適していなかった。
その点「April」は無難すぎるほどの詞の内容でSPEEDらしさが詰まっている楽曲。
この「April」という卒業ソングで気持ち良く卒業してほしかったと今でも思っている。
あの解散後、メンバーはソロ活動を開始。
hiroこと寛子がそれなりにヒット曲を出せた以外は割と厳しい状態だった。
それを受けてか、何度も再結成を繰り返してきたSPEED。
あれから19年。現在、SPEEDは再結成さえできない状況だ。
SPEEDの所属していたライジング・プロダクションのサイトに所属アーティストとして名前が残っているのは島袋寛子のみとなっている。(2019.03.31確認)
寛子以外は音楽活動さえできていない。不倫だなんだといろいろ問題となった絵理子と多香子が万が一歌えたとしてもそれ以前に引退をしている仁絵ちゃんがいるのでどうしようもない。正直悲しすぎるが、これが現実だ。
先月、寛子がバラエティ番組に出演しSPEEDの解散理由について言及した。当時から寛子の男性アイドルとの交際が引き金になったというのは報道されていたし、あの頃のJ-POPシーンに言及した以外は目新しい発言は特別なかった。
言葉を選んで話をする寛子を見て僕は気付いた。そっか、これが大人なんだ。
言えない真実も噛み締め、抱きしめて生きる。他のメンバーに言いたいこともたくさんあっただろう。どうしようもない感情だって抱えて生きていかなきゃいけない。
SPEEDが人生はそんな簡単にうまくいかないと教えてくれているのかもしれない。
また4月を迎える。またひとつ大人になる。
駄々をこねていても始まらない。大人にならなきゃいけない。
どんなに見苦しかったとしても。苦しくても。
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