球体通信

Around Forty gay on the Kyushu Island

ルルティア。

2001年12月発表のルルティアRurutia)のセカンドシングル「Lost Butterfly」。

この曲は多くのFMパワープレイを獲得し、僕の地元のFMでもよく流されていた。


Lost Butterfly

独特のファンタジー感を持つルルティアの世界に一瞬でトリップしてしまう。

美しいメロディーと独特のウィスパーボイスが織り成すルルティアの世界。

 

負の感情さえ美しく内包しているファンタジックな世界。

靄の中にいるような不思議な浮遊感を感じつつも、

心の内に内に答えを求める時の痛み、その傷。その痛々しさを感じる。

 

かなりルルティアのカラーも出つつ、J-POPとしてもすばらしかったのだが、

この曲以降、僕がルルティアの活躍を耳にすることはなかった。

 

dic.nicovideo.jp

僕の知らないその後の活動が気になって検索してみると、メジャーレーベルで活動した後もインディーズレーベルに移り長く活動を続けていたと知った。

メディアに出ない戦略だったようでアニメやゲームの音楽を担当しながらのとても地道な活動に思えた。
音楽の系統としては同時期に活躍したKOKIAに近いと思っている。

しかし、よりポップに身近になっていったKOKIAとは反対にルルティアは頑ななまでにルルティアの世界を守ってきたんだろうと感じた。

 

現在は表立って活動していないようだが、

今年2月に登録されたツイッターの公式アカウントを見つけた。

twitter.com

いくつかのつぶやきから見えてくるのはファンとの濃密なやり取り。

インターネットラジオを通じて繋がってきたファンだろうか。

本当に必要な人同士がしっかりと繋がっていることに妙に感動してしまった。

そこにかつてのインターネットの交流を見たような気がしたからだ。

 

急速なネット社会の変化の中で自分のスタイルを貫くというのは容易ではないと思う。

それでも丁寧に音楽と向き合いファンと向き合いそれを届け続ける活動というのは素直に素晴らしいと感じた。

 

YouTubeにはたくさんのルルティアの音源が公式にアップされている。

ほとんどのアルバムを無料で聴くことができるようだ。

 

4月からの新たな生活、いいことばかりではないかもしれない。

つまづく時、心が苦しい時、ルルティアの音楽でほんの少しだけ違う世界に

トリップすることがなんらかの救いになるかもしれない。

そんな不思議な力がルルティアの音楽にはある気がする。

 

R°(アール)

R°(アール)