2008年、当時の福田康夫首相が辞任会見で放った名言。
飄々としていてオランウータンのような口元が妙にチャーミングだった福田首相。
この発言には批判の声も多かった。しかし、ネット民が面白がることができたのは、
福田康夫という一人の人間の言葉がその持ち味を含み生きていたからだろうと思う。
最初から本音で話すことができていればもっと違った結末が待っていたのかもしれない。
大抵の大人は本音で話すことはまずない。いつも本心を隠して生きている。
クローゼットのゲイならなおさらそうせざるを得ない場面も多かったりする。
僕の場合、徹底的に本音を隠して息苦しくなって勝手に自爆と言うことばかりだった。
単純に不器用だったのだろう。本音を小出しにできる人がうらやましかった。
「あなたとは違うんです」という言葉から滲んでいるのはそのプライドの高さだ。
ある種の虚勢を張ってあの人も総理大臣を務めていたのだろうなと思う。僕みたいなホントにしょーもない人間でもプライドだけは人並みにあったりするし、生まれ持ったものや育ってきた環境でそういう性格は形成されるのだろうか。
いい人ぶって我慢した先に僕の場合、いい結果はなかった。
結局自分を必要以上に大きく見せたりとか取り繕ったりしても意味がないんだなぁと。最近になってようやく思えてきた。正直に相手に向き合うために正直に自分に向き合いたい。