球体通信

Around Forty gay on the Kyushu Island

一人、草千里に立つ。

この年末年始の9連休。終わってしまえばあっという間だった。

いつも仕事始めの朝は消化不良な気分で迎えていたけれど今年は違った。

思う存分、自分のやりたいように我がままに過ごせたからかな。

 

誰に気兼ねすることなく一人で気ままにドライブしたり、たっぷり温泉巡りをしたり。

おんせん県別府市の市営温泉無料開放も利用して嫌と言うほど温泉に入りまくった。

www.oita-press.co.jp

別府のおんせんはめちゃくちゃ熱い。

基本源泉かけ流しで加水をしていないからだ。

また温泉のスタイルも非常にシンプル。大きな湯船が中央に一つあり、そこからお湯を汲み、熱ければ壁にある水道から水を足しながらかけ湯をする。

施設にもよるが基本スーパー銭湯にあるようなシャワーやカランはない。

とにかく熱いのが普通なので自分のような初心者はゆっくりお湯に浸かることすらままならないレベル。たぶん46、7度はあるかな。

それでも地元のじいちゃん達は余裕で入っているからすごい。

まぁアツアツの天然温泉をかけ湯しているだけでも芯からしっかりと体があったまってくるのがわかる。半分サウナのような感覚かもしれない。

客はほとんど地元の中高年ばっかりだから目の保養にはならなかったけど、やっぱり温泉は気持ちいい。

無料期間中には頑張って朝昼晩と贅沢に温泉三昧で過ごした。

さすがにのぼせて後からどっと湯疲れしたけれどそれさえもまた心地よかった。

 

長い休みの最後の日。僕は阿蘇に向かった。

例年この冬の時期に阿蘇に遊びに行くことはまずない。

しっかり路面凍結するしもちろん雪も降るからだ。

しかし、今年はかなりの暖冬で冬用タイヤに履き替えることなく普通タイヤで峠を越えることができた。ちょっとうれしいけど温暖化はちょっと心配。

 

阿蘇に行きたかったのには理由があった。年末放送されたNHKの人気番組『ドキュメント72時間 年末スペシャル2019』内で視聴者が選んだもう一度見たい放送回をランキング形式で発表していて、その1位が阿蘇の草千里に10年に一度集まるライダー達を追った回だったからだ。阿蘇には何回も来ていたしたぶん近くも通ってるんだけど草千里をちゃんと見たことはなかった。だから見たかった。あと放送の内容がよかったのもある。放送回によって当たり外れはあるけど結構好きな番組。

www.nhk.or.jp

 

始めてじっくり見る草千里は想像以上だった。

見渡す限りの草原。どこまでも真っ青な空。山々を渡る風。

そして、もくもくと煙を吐く阿蘇中岳。

そのすべてが雄大で大地のパワーを感じさせた。

 

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全て見渡せる場所に立ち、強い風を受けながらいろんなことを考えた。

仕事のこと、家族のこと、自分の人生のこと。

ちっぽけでどうしようもない自分。

でも、ここに一つの物体として強い風を受けながらも立っている。

ただそれだけでまだ大丈夫ってなんだか安心できた。

 

何をしたわけではないのだけれど草千里を後にした自分の心はスッキリ晴れていた。

リフレッシュらしいリフレッシュ初めてできた気がした年末年始だった。

 

最後に熊本出身の森高千里さんの名曲「風に吹かれて」 。1993年発表。


森高千里 『風に吹かれて』 (PV)