昨年、CDデビュー30周年記念のベストアルバムをリリースした高橋由美子。
今はすっかり女優さんで『ショムニ』とかも普通に見てたけど、かつては
90年代初頭の"アイドル冬の時代"を一人で支えたと言われる正統派アイドルだった。
そんな高橋由美子が1994年に発表した代表曲「友達でいいから」。
当時は中性的なのが魅力な"フェミ男"だった(今は筋肉キャラですごいキャラ変。。。)
武田真治と共演したテレビ朝日系ドラマ『南くんの恋人』主題歌。
普通にアイドルソングとして素晴らしい曲だとは思うんだけど、どうもサビの歌詞が昔から気になっていた。
それは「真夜中の2時でも駆けていくからね」って部分。
少女が真夜中の2時に駆けていくってそれはヤラれにいくようなもんじゃねぇかって。
それはただの都合のいい女じゃねぇかって。最後のとこ、英語でごまかしてるけど。
純愛、それぐらいのまっすぐな想いって捉え方がなんかできなかったなぁ。
でも、自己肯定感の低い僕はこういう感覚ちょっとわかるんだよなぁ。。。
自分がないから全部相手に合わせちゃう感じ?
相手の想いに沿うことがベストなんだみたいな。
相手にとっちゃ本当にただの都合のいい存在なだけなんだけど。
相手の望みに沿うことがすべてになっちゃうと危険だよね。。。
なんかちょっと怖いんだよなぁ、この曲の世界観。
昭和の歌謡曲ではこういう"男に合わせる女"の歌詞が当たり前だったけど、
平成にもこういうある種の男の願望の女性像がしっかり生きていたんだなぁと。
しっかりと曲の中に昭和の感覚が生きていた。しっかりと前の時代をつないでいた。
そういう意味でも高橋由美子が最後の正統派アイドルと言われる由縁なのかもしれないなぁ。