この春、車を売って自転車に乗ることにした。
なんだか急に車の維持費がばからしくなったのと最低限の健康管理として
自転車もいいかなと思ったから。
春の陽気の中をおっさんが風を切っての自転車通勤。
職場の直前にある急坂では必死の形相で立ち漕ぎをしている。
若い頃より明らかに広がったおでこを全開にして。
田舎は本当に車社会だから自転車に乗るのはほとんどが学生である。
あと年寄りがたまにふらふら乗っているぐらい。
もちろん歩いていける距離に何でもあるわけではないので歩行者もほぼいない。
だから異様に目立つ。
車は田舎の強烈な他者からの視線を防いでくれる大事なシェルターだったんだなと
車を売って初めてわかった。
ずっと漠然とした世間の目を気にして生きてきたけど、
40が近づいてきてもう割と本気でどうでもよくなってきた。
自転車に乗るだけで何をそんなに、、と思われるだろうけど僕の中では大きな変化。
自転車は自分で漕いだ分だけしか前に進まない。
すごく当たり前のことなんだけど車に頼り切っていたからそんなことも忘れていた。
学生時代ぶりの自転車ってのもあってなんだかその感覚がすごく新鮮。
まぁ下り坂はちょっとズルできるけどね。