なんか最近急に字を読みたくなって、
なんとなくタイトルに惹かれて読んだ酒井順子さんの「下に見る人」。
人を下に見てはいけないのよ。なんてそんな子供みたいな本じゃなく大人の本だった。
酒井順子さんが半生を振り返りながらあらゆる場面での"上下"を示していくんだけど、
自分も含めみんな上になったり下になったりしながら生きているんだなぁと改めて気づかされた。
「女子校生」「得意先」「上から目線」の章が特にグッと来たかな。
「得意先」の仕事の面では上と下を作った方がスムーズに事が進むというのも納得できたし、
「上から目線」の橋下的なものになぜ人々が惹かれるのかの考察もさすがだと思った。
でも、やっぱ「女子高生」の章は特に身につまされるなぁ。
若くない人を見下しているといずれ自分もやがて・・・ってやつ。
やっぱゲイの世界も若さ重視、ルックス重視の厳しい世界だから女子じゃないけど同じようなところあるのよねぇ。
僕自身またハッテン場の話になっちゃうけど、瞬時にその場の人の中でアレよりは下、でもアレよりは上ってやっちゃってるもんね。
あのレーダーというかセンサーというかあの察知・分析能力って自分でも驚くぐらいで。
自分みたいな中の下、いや下の中ぐらいの容姿でもやっぱりやってんだよね。不思議。
もちろん年上のピンとこない人にはひどい態度をとってきたと思うし。。。
自分もいつかそうなるのにねってのはなんとなく感じてはいたけどね。やっぱそうだよねっていう。
まぁーこれまで積み上げられてきた価値観を崩すなんてことはできなくて
まぁほどほどに上に見たり下に見たりしていこうかっていう
大人のビターな結論に至る本だったな(笑)。