何度もこのブログに書いてきた通り、高校の時に全く友達がいなかった。
必要以上に同級生の目を気にしながら一人びくびくと毎日学校で過ごしていたあの頃。
ずっと5月病が続いているような日々だった。
それもつらかったけれど、一番つらかったのは高校1年生の家庭訪問。
学校でのことを親に知られるのは子供にとって地獄だ。
その地獄に当時の担任の女性教師によって突き落とされた。
両親と僕とその教師で応接間のソファーに座っていたあの日。
日程の関係で日曜日の夜に僕の家庭訪問は行われた。
一応進学校だったので学習の状況がメインで
そんなに成績は悪い方ではなくむしろ良い方だったので
特段問題ないという感じで話は進んでいった。
それで僕は安心しきっていた。もうすぐ終わるなと。
テレビ、今から何見ようかなぁと考え出した時、
最後の最後に女性教師はぶち込んできた。
僕が学校に友達がいないことをいきなり両親にバラしたのだ。
その時、僕には時間が止まったように思えた。
僕がいない場で両親と話すならまだわかる。
僕がその場にいるのに。。。
僕は自分で顔が一気に熱くなったのを感じた。
学校での孤独な僕を両親に知られたことはあの頃の僕にとっては衝撃が大きすぎた。
割とサバサバした感じのその女性教師は蛇のような顔で淡々と話し続けた。
何を言っていたのか、内容は覚えていない。
ただ両親の顔が見れずに僕はうつむいていた。
教師が帰ってから両親に泣かれた。
それが死にたいぐらいつらかった。
学校での僕を心配しているのか憐れんでいるのか、両親の視線が痛かった。
父親に学校の様子を聞かれながら僕はただただ絶望していた。
今から考えると女性教師も別に悪い先生ではなかったと思う。
繊細な子に対する配慮ができない人なだけだったと思う。
ホームルームで一度仲良くできてない子がいますね的なことを言っていたから。
彼女なりに気に揉んでいたのだろうと思えるから。
他に僕のような子はいなかったし。健康的なクラスだったし。
ただ僕にとっては結構なトラウマになった。
もう家庭訪問は廃止される流れのようなので
その内容によって傷つく子もいなくなると思うとそれはいいことなのかもと思える。
父に学校のことを聞かれながら心ここにあらずだった。
そんな状況で隣の部屋のテレビから聴こえてきたのがTinaの迷路だった。
あの時の絶望的な感覚とこの陰鬱なR&Bとが恐ろしく重なった。
一人飛べない僕は何も言えずに泣いていた。