もう選挙から1週間。
選挙の後はいつも無力感にさいなまれていた。
また変わらなかった。また何も進まなかった。これからも何も動かない。
いわゆる学習性無力感というやつか。
でも、少しだけいつもの選挙後と違うのは高野寛さんの「ベステンダンク」に出会っていたからかもしれない。
1990年の曲だから一度ぐらい聴いたことあってもよさそうなもんだけど、
1984年生まれの僕は聴いたことがなくて今年2022年に初めて聴いた。
春頃はずっと聴いていたなぁ。「カレンダー」とかもすごくハマった。
たくさんのアーティストに今もカバーされ続けている名曲「ベステンダンク」。
"この声は小さすぎて 君の元までは届かない
例えそれを知っていても 叫ばずにいられない besten dank"
ベルリンの壁が崩壊したことからインスパイアされ作られた曲であり、
ミズノのスキーウェアのCMタイアップというバブル絶頂期の曲でもある。
上に貼ったのは1990年のオリジナルではなく2019年のセルフカバーバージョン。
2019年のバージョンはアレンジはもちろん歌詞の一部も変えられている。
まるで今の同性婚に関する状況のような歌詞。
"くぼみに落ちたり 雨に打たれたり
虹の都へはあと少しなんだ でも待つ事はできない"
オリジナルの「虹の都へは遠すぎるようだ」から「虹の都へはあと少しなんだ」へと
変化への期待を込めてこの歌詞を変えていることを知ってもっと好きな曲になった。
その辺の想いを含め3年前の参院選のタイミングで高野寛さんがnoteに記事を書いていた。
全く違う時代を生きてきた人の選挙の話って興味深い。
親や知人にも選挙の話って聞いたことないし。
それぞれの時代、それぞれの土地で見える景色が全く違ったのだろうな。
でも、明日を少しでも良くしようと一票を投じる行為は今も昔も変わらないだろう。
聴いていてハッとするような、気づきを与えてくれる曲ってもうそんなに出会わない。
そういう意味では本当に貴重な曲になったな、僕の中で。
綺麗事じゃなく未来へのいいイメージを描いてくれる曲だと思う。