NHKラジオで月イチで放送されている「みんなでひきこもりラジオ」。
NHKのラジオアプリ・らじるらじるを入れてからいろんな番組を聴くようになってそのひとつ。
アプリには聞き逃しサービスがあり、基本的には1週間は最新の放送が聴けるようになっているようだ。
今月9月の放送を聴いていると流れてきたのは中村一義。
"あーあぁー 全てが人並みにうまく行きますようにー"。
1997年5月発表、中村一義4枚目のシングル「永遠なるもの」。
そーだよねー人並みでいいんだよねーと聴いていた。
もちろん引きこもりリスナーからのリクエスト。
あーどんな思いでこのリクエストをしたのかなーとか妙に考えて込んでしまった。
僕も中村一義は聴いていたけど2002年ぐらいが主。
この曲がしみるってことは高校生以上だと考えるとリクエストした人は僕より4〜5上の人かな。
そうなると就職氷河期で苦しんだ世代かなとかも想像しちゃってね。
どんな想いで毎日部屋の壁を見つめているのかななんてね。
何年間も家から出れない経験は僕にはないけれど、
ちょこちょこ引きこもりながらなんとかやってきた。
だから、他人事とはなんだか思えない。
僕は就職氷河期が終わった後の2000年代前半に社会に出た。それでもつまづいた。
全てが思っていたのとは違って理想と現実に苦しんだ。それは今も同じか。
あの頃生まれた『自己責任論』。
すべて自分でどうにかしろという恐ろしい言葉。誰かを切り捨てる恐ろしい言葉。
バブルの後始末の泥を被った就職氷河期世代の人達。
あれはあの世代の人達のせいなのか?努力が足りないせいなのか?
違うだろう。全く違う。
この件だけでも自己責任論がどれだけ間違っているかがよくわかる。
一瞬でもどこかの誰かの想いと交錯する感覚があるから僕はラジオが好きなんだと思う。