球体通信

Around Forty gay on the Kyushu Island

キーヤキッス📈Jユーロの最高到達地点。

2020年春、コロナ禍の始まりにエイベックスはパラパラを再び流行らせようとしていた。

 

ステイホームのおうち時間、おうちでパラパラ♪と題し次々と動画アップ。

 

一番再生されたものは280万回近く再生されているのでそこそこ関心を集めたのだろう。

 


www.youtube.com

 

80年代後半に日本のディスコカルチャーで生まれたというパラパラ。

 

ユーロビートに合わせた簡単な手の振り付けと左右の2ステップを組み合わせたもの。

 

90年代後半から00年代初めには当時元気のよかったギャルや女子高生を中心に大ブームになった。

 

その流れに乗って生まれたのがキーヤキッスというユニットだった。

 

テレビ東京系で放送されていたロンドンブーツ1号2号司会の「スキヤキ!!ロンドンブーツ大作戦」でフィーチャーされ、

 

スキヤキ→キヤキス→キーヤキッスという謎のユニット名になった。

 

dreamのメンバー3人が優勝者となった1999年開催のavex dream 2000オーディション。

 

その落選組で構成されたのがキーヤキッスであった。

 

2000年元旦にデビューしたdreamが予想以上にパッとしない中、2000年5月にキーヤキッスはデビューした。

 

ちなみに準優勝だった倖田來未キーヤキッスの後の2000年12月にデビュー。

 

オーディションの落選組の方がが意外と活躍したというの意味ではモーニング娘。に似ているかもしれない。

 

気負いのないギャルパワーと当時のパラパラブームに乗りキーヤキッスは大ブレイクとはいかないまでも

 

パラパラアーティストとして一時代を築いたといっても過言ではないだろう。

 

2000年代初頭のJユーロのパラパラ名曲として木村由姫の「LOVE & JOY」と双璧だったのが、

 

メンバーを増員してキーヤキッスぱにっく名義でリリースした「私の彼は石油王」。

 

これが三十路近いギャル男が石油王を夢見て裏庭掘るというふざけた内容で最高なのだ。

 

そして、名曲「私の彼は石油王」を含むシングル4曲を収録したファーストアルバム『デラックス』を2001年2月にリリース。

 

これがまたエイベックスの勢いの一番合った時期だというのもあり、捨て曲なしの名盤である。

 

ラストの「EURO MEGAMIX 」に至るまでノリで走りきる感覚が最高にエイベックス。

 

アルバムのタイトル曲となったのは彼女たちのデビュー曲「デラックス」。


印象的な歌いだしは《予言もすっかり外れ生きるしかないでしょー》。

 


1999年7の月に人類が滅亡するとまことしやかに噂されたノストラダムスの大予言

 


その予言がはずれちゃったね~と投げやりながらも生きようとするギャルの真摯な姿勢、

 


またふざけながらもたまに芯食ったことを言う憎めないギャル像が浮かんでくる素晴らしい内容である。

 

当時のエイベックスの勢い、ギャル・女子高生の勢い、パラパラブームの勢い。

 

そのすべてがそろったある種の奇蹟であったろうと思う。

 

残念ながらキーヤキッスはエイベックスの出資しているサブスクサービスでも全曲配信されていないようだ。

 

いつかミュージックビデオやサブスクリプションの解禁をしてほしいものである。