球体通信

Around Forty gay on the Kyushu Island

あゝ郷愁の大分ローカルCM。

以前、大分県三和酒類麦焼酎「下町のナポレオン いいちこ」のCMがすばらしいという記事を書いた。

 

実は大分県にはあの「いいちこ」に勝るとも劣らないこれまたすばらしいローカルCMがある。

 

それは「いいちこ」同様に大分県麦焼酎として有名な二階堂酒造「大分むぎ焼酎 二階堂」のCM。

 

nikaido-shuzo.co.jp

www.youtube.com

 

公式YouTubeチャンネルとしてきちんと作られているわけではないが、

 

こちらもYouTubeで過去のCM作品を見ることができる。

 

歴代作品すべてがアップされているわけではないが、個人的に好きな作品をいくつか貼っておく。

 

1987年「自然」篇


大分むぎ焼酎 二階堂 TVCM「自然」篇

1992年「私の道」篇


大分むぎ焼酎 二階堂 TVCM「私の道」篇

2011年「ふりかえると明日」篇


大分むぎ焼酎 二階堂 TVCM「ふりかえると明日」篇

 

まるで短編映画のような二階堂のCMの魅力は一言でいえば圧倒的なセンチメンタリズム。

 

パラレルワールドのような郷愁感の世界に見る者を一瞬で誘ってくれる。

 

たった30秒間で伝えられる詩が毎回すばらしくいつまでもジワジワと心に残っていく。

 

子供の頃は毎日のように流れるCMが少し怖かった。

 

わけもわからず切なくなるこの感じが。今見ても胸が痛くなるほど同じように切ないが。

 

いいちこ」のCMが全国CMなのに対し「二階堂」は九州ローカルCMなのだが、

 

九州人からの人気はかなりのものがあると思う。

 

特に人気の高いと思われる2008年「消えた足跡」篇の動画がないのはちょっと残念。

 

ちなみに映像に出てくる風景はどれも大分県をはじめとした九州各地で撮影されたもの。

 

僕は大分からこういうCMが生まれる理由がなんとなくわかる気がする。

 

本当の田舎に住んでいるとこういうセンチメンタリズムに浸る境地にたどり着いてしまうから。

 

都会の"人がいない"と田舎の"人がいない"の意味は違う。圧倒的な田舎の孤独の前に人は無力だ。

 

それゆえ良からぬことを考えてしまったり果てのない想像の世界に逃げ込んだりする。

 

そういう感覚が二階堂のCMからは感じ取れるのだ。

 

正直、映像の中に出てくる昭和の郷愁に浸れるほどの歳ではないが、いいCMだよなぁとホントに思う。

 

最後に大分県民にはおなじみの「八鹿酒造」のCMを紹介したい。

 

こちらはなぜか去年、公式YouTubeチャンネルができていた。

 

www.youtube.com


九州ローカルではなく大分ローカルCMなので知っている人は間違いなく大分県民ということになる。

 

ローカルCMの極みともいえる渋すぎる『八鹿のうた』が最高なのだ。

 


八鹿のうた

 

大分県民は全員歌えるこの歌。地元の放送局OBSの天気予報のバックで流れている。

 

ぜひ、大分の大自然に思いを馳せながら聴いてほしい。できれば大分のお酒とともに。

 

二階堂 [ 焼酎 25度 大分県 900ml ]

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  • メディア: 食品&飲料