球体通信

Around Forty gay on the Kyushu Island

Rくんの思い出。

YouTube桜島ライブカメラをたまに見る。

 

鹿児島の象徴、桜島。あの雄大な迫力を思い出すとき、Rくんのことも思い出す。

 


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Rくんと出会ったのは鹿児島のハッテン場だった。

 

同じハッテン場に行くにしてもタイプの人に出会えることはあまりない。

 

僕は駄デブだしそもそも地方のハッテン場では人数自体が限られるからだ。

 

その日はそれなりにモテたものの、もう帰ろうとしていた時にRくんに出会った。

 

Rくんはすごく僕を求めてくれた。体を重ねた後もRくんは僕から離れなかった。

 

さんざん触れ合った後、たくさんお互いの話をした。

 

Rくんは地元で家業を営むお父さんを手伝っていると言っていた。

 

Rくんにはその家業に関する趣味で地元の友達や後輩たちがたくさんいて

 

僕とは正反対の社交的な人だった。

 

全く違う人生を歩むRくんが僕にはとても魅力的に見えた。

 

その日は連絡先を交換して別れた。「また必ず鹿児島に遊びに来るよ」と言って。

 

それからしばらくは鹿児島と大分で遠距離恋愛みたいになった。

 

Rくんはかなりまめにしつこいぐらいの連絡をくれた。

 

ラインがあまりに頻繁なのでメールすら面倒くさがる僕は、

 

ちょっと疲れつつも気持ちの乗ったやり取りがうれしかったから続けられた。

 

Rくんはラインでも毎日大好きだよと言ってくれた。

 

最初は何言ってんだ(笑)と思っていたが、その言葉には嘘がないような気がした。

 

数か月後、また僕は鹿児島に行った。半日以上ひたすら車を走らせて。

 

街中に安いビジネスホテルを取ってそこでRくんと愛し合った。

 

もうその時も30過ぎてたのに10代みたいにずっとイチャイチャゴロゴロしていた。

 

そのあとRくんと一緒に鹿児島の街をデートした。

 

地元のショッピングモールの屋上駐車場。

 

屋上から見える迫力のある桜島とうっすら積もった火山灰がすごく印象的だった。

 

モールの中のカラオケに一緒に行ってそこでもイチャイチャした。

 

個室の中が見えるタイプのドアだったのにギュッと抱きしめあったりした。

 

あぁ、ストレートの男女はこんな感覚なのかなってなんとなく思ったのを覚えている。

 

そのあと、また違うホテルに行った。そこでもたくさん愛し合った。

 

シャワーを浴びて窓を開けたらそこからも大きな桜島が見えた。

 

しばらく見ているとちょうど桜島が噴火して僕は一人ではしゃいでしまった。

 

Rくんはいつものことという感じで桜島の噴火を知らせてくれるアプリがあるんだよと教えてくれた。

 

その前だったかその後だったか、天文館を二人で歩いて鹿児島ラーメンを食べたりもしたと思う。

 

それなりに楽しんで帰ったとも思う。

 

僕は正直、本当にRくんが好きだったのかは今もよくわからない。

 

でも、Rくんといると心が満たされた感覚があったのは確かで。

 

僕より小さくてかわいくて、人懐っこくてストレート。

 

あんなに自然に誰かに甘えたりできるRくんがうらやましかった。

 

でもでも、最終的にはRくんとは一方的にこちらから連絡を絶った。

 

突然返信がなくなったからすごく心配してたくさんラインをくれたりしたけれど、

 

僕は返信をしなかった。

 

今さらながらひどいことをしたと思う。自分でも頭おかしいんかと思う。

 

でも、僕も当時は全然余裕がなくて、、って言い訳にはならないけど。そんな感じだった。

 

もうあんなに好き好きなんて言ってくれる人は現れないかもしれない。

 

いろんな関係を相手のことを考えずに断ち切ってきた報いだからしょうがない。

 

Rくんのように素直に気持ちを表現できていたらもう少し違う人生だったかもしれない。