球体通信

Around Forty gay on the Kyushu Island

マイ・ベスト・ゲイ映画「ブエノスアイレス」。

90年代に一世を風靡したウォン・カーウァイ作品5作がなんと来月4Kで劇場公開されるらしい。

 

unpfilm.com

 

香港映画ルネッサンスを興した鬼才、ウォン・カーウァイ作品はブルーレイBOXも持ってるけど、全部いいのよ。

 

刹那の切り取り方が素晴らしくてね。『恋する惑星』も 『花様年華』も何回見たか。

 

音楽と映像の美しさがすごくて部屋でずっと流していたい映画なのよね、本当に。

 

それまでのブルース・リージャッキー・チェンなどの香港映画のイメージを一新したのも納得できる。

 

で、今回劇場公開される中にもある『ブエノスアイレス』。これはアジアのゲイ映画の金字塔だと思う。

 

まずトニー・レオンがかわいい。かわいすぎる。

 

そして、もう亡くなってしまったレスリー・チャンがうつくしすぎる。

 

地球の裏側であるアルゼンチンのブエノスアイレスにゲイカップルの二人が行くんだけども、

 

まぁなんというかゲイの恋のやるせなさどうしようもなさを

 

なんでこんなに表現できるのかと思うほど映像の色彩から伝えてくる作品なんだよね。

 

アメリカ、ヨーロッパいわゆる欧米のカルチャーとは違う、ゲイの存在の仕方。

 

日本同様に湿度の高い香港の空気感がそうさせるのかな。

 

欧米のゲイ映画のさっぱり感とは全然違う質感。

 

1997年、25年前の作品だから日本ではもちろん自由だった香港ですら

 

まだまだゲイに偏見の強い時期だったはずだよね。その中で劇場公開された意味。

 

僕も中学生の時に見て衝撃を受けたよ。ゲイセックスの描写もすべてがセンセーショナルでね。

 

ウォン・カーウァイのブルーレイBOXとは別に出た、2種類のブルーレイも買ったもんね。

 

どっちかの特典映像で見たけど、

 

ウォン・カーウァイのこの時の撮影手法としてほぼほぼ内容を伝えずに主演の二人を

 

異国の地に放り込むということをやったらしい。

 

今なら完全アウトなだましな撮り方ね。

 

でも、それがちょっとドキュメンタリーに近いような雰囲気を出すことにつながっているのかも。

 

絶賛ばっかりしててもアレだからしいて挙げるなら

 

ラストの終わり方と曲のテンションがどうなんだって思わないわけではないけども、

 

それは香港映画らしさかなと納得してる。

 

まぁ25年経って監督自らの4Kレストアしたらしいからこれは劇場で見るしかないね。