球体通信

Around Forty gay on the Kyushu Island

ひとりでいいじゃない。

先月から定期的に山に行くようになった。いわゆる森林セラピーである。

心も体も弱っていたのだろう、自然と緑豊かな山に足が向いていた。それがそもそもだった。

 

車で小1時間かけて森林公園に行く。

田舎なので近所にも山なんていくらでもあるのだが、荒れた雑木林という感じなのでわざわざ他所へ足を延ばしている。

 

山に入ってみると意外と音が溢れていることに気付く。

風で揺れる木々のざわめき、チョロチョロと流れる小川のせせらぎ、そして鳥たちのさえずり。

鳥たちのおしゃべりの声はにぎやかで時にうるさく感じるほどだ。

まぁそれもこの山が豊かな証拠だろう。

そして、山の音に耳をすましていると自然と気持ちが落ち着いてくる。

 

山では自分の過ごしたいように過ごす。

最低限こなすメニューだけ決めてあとは決めないようにしている。

思いついたストレッチをいろいろやってみる。

終わったらウォーキングをする。たまにちょっとランニングもしてみたりする

。ウォーキングもだるくなったらその場でスクワットをする。(黒柳徹子がスクワットしてをしていれば健康でいられると言っていたし困ったらスクワットしてればいいのだ。)

そんな感じで森を歩いて疲れたら車でひと眠りする。

目が覚めたらまたそれを繰り返す。

あとは好きな音楽を聴いたり好きなラジオ番組を聴いたりしながらゆったりとした時間を過ごす。

 

山の中でひとりスクワットをしているとまるでヨガをしているような気分になる。そして、本来のゆっくりとした自分のペースを感じることができる。

 

これまでひとりで過ごす時間は〝悪〟だと思ってきた気がする。

誰かと過ごさないといけないとか。

実のある過ごし方をしないといけないとか。

いつの間にか身についていたそんな考えで自分をがんじがらめにしていたのは他の誰でもない、自分自身だった。

 

一時期は暴飲暴食してみたり一時の交わりを求めてみたが、心は少しも満たされなかった。

心がすり減ったまま誰かに会ったところで良い関係なんて作れないだろう。

相手は自分の鏡なのだから。(どこかの誰かの受け売りです。)

それならば自分の中で納得できる自分になってから誰かに会ってもいいのではないかと今は思えるようになった。

 

結局自分の中に積み上げたものだけが人生を豊かにするのだろうと35年近く生きてきてようやくひとつの答えのようなものに近づけた気がする。

日曜日、山を歩きながらそんなことを考えていた。

 

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