選ばなかった道というのはいつまでも美しく見えるものです。
それは今生きている現実とは違い、記憶の中でずっと変わらずそこにあるのですから。
2001年の10-12月期に放送されたTBS系金曜ドラマ「恋を何年休んでますか」はそんな選ばなかった道と現実との間で揺れ動く女心の描かれたドラマでした。
主演はキョンキョンこと小泉今日子さん、飯島直子さん、黒木瞳さんの御三人。
素敵な旦那さんとかわいい男の子と女の子に恵まれ幸せな結婚生活を送っているはずなのにある日偶然出会った昔の恋人に惹かれてしまうキョンキョン。
昔の恋人役にはこれまた違うかっこよさのTHE BOOMの宮沢和史。
現実の生活を生きる中でいつのまにか積もっていた不満や不安。
それが昔の恋人と偶然会ってしまったことをきっかけにあふれ出し、
あの頃のまま変わらない昔の恋人に心は自然となびいてしまう。
キョンキョンが昔の恋人に確実に心惹かれていく様子はすごくリアルな描写でしたね。
このドラマに印象的に使われた挿入歌がユーミンこと松任谷由実/荒井由実さんの「グッドラック・アンド・グッドバイ」でした。本当にドラマにピッタリの曲でした。
この曲の結末同様に結局キョンキョンは昔の恋人の元に行くことなく現実の家庭生活に戻っていきます。
正直あそこまで惹かれちゃってたら実際には家庭崩壊してるだろうって感じでしたが、まぁうまくまとめられていて悪くないラストだったと思います。
元々は岡崎友紀さんの19枚目のシングルとして発表された「グッドラック・アンド・グッドバイ」。こちらが岡崎友紀さんのバージョンです。
今やユーミンバージョンの方が知られていると思いますが、こちらがオリジナルバージョンと言えると思います。曲の合間のセリフもとても味わい深いです。
岡崎友紀さんは女優としても「おくさまは18歳」など数多くのテレビドラマで活躍された70年代を代表するアイドルです。歌手としてもヒット曲多数でYuki名義でリリースした「ドゥー・ユー・リメンバー・ミー」は01年にキタキマユさんにカバーされリバイバルヒットしたことでも知られていますね。それにしても本当に綺麗な方です。声も素敵。
ふとした時に自分の選んだ道が不安になることは誰にでもあると思います。
過去からの誘惑にふと立ち止まることも。
でも、選び歩んできたその道を受け入れ愛することができればそれは幸せなのだろうと思えるし、笑顔で「グッドラック・アンド・グッドバイ」と過去に手を振ることができると思うのです。
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